れのログ(仮)

自分のブログやツイートが新しい音楽との出会いになれば嬉しいです。 【好みの音楽】→くるり/サカナクション/吉澤嘉代子/はっぴいえんど/ハロプロ/WACK...etc

チャットモンチーのラストアルバム「誕生」が全然チャットモンチーっぽくない。【収録曲の感想・CDレビュー】

スポンサーリンク

 

f:id:mtba:20180620163501j:plain

チャットモンチー「誕生」

 

チャットモンチーのラストアルバム「誕生」が 配信で先行リリースされていたので、さっそく購入して聴いてみた(CD予約してるんだけどね…お金…)

チャットモンチーに関する記事は過去にも上げているのでぜひご覧いただけたら嬉しい。

 

今回は、チャットモンチーの完結作「誕生」について感想を書いてみようと思う。

前提として、筆者である僕はチャットモンチーご本人方のアルバムに関してのインタビュー記事等はあえて一切目を通していない。

自分の第一印象で感じたモノを書くので、齟齬も生じているかもしれないので考察や感想については一個人の戯言だと思って見てほしい。

 

 

チャットモンチーっぽくない

アルバム全体の印象としてまず感じたのが、「チャットモンチーっぽくない」だった。
電子音の打ち込みサウンドが多く、「チャットモンチーメカ」としての顔が特に色濃く出ていて、過去のアルバムとは大分違った印象を受ける。

1曲目の「CHATMONCHY MECHA」とか本当にすごい。一瞬「YMOかな?」とも思えるくらいのクオリティのエレクトロ曲。 メカである。

CHATMONCHY MECHA

CHATMONCHY MECHA

  • チャットモンチー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

チャットモンチーだけでなく全体のアーティストに言えることだけれど、「~っぽくない」「~らしくない」と聞くとマイナスなイメージを抱きやすいが、僕はそうは思わない。
今までのオリジナリティの中に新しい挑戦を加えることで、新しい一面を見せて「楽しませてやろう」という気概が伝わってくる。何より保守的な音楽はつまらない。

その「気概」がこのアルバムには顕著に現れていて、保守的な完結を迎えるよりはチャットモンチーのビートルズ的多様性を活かし、また新しいジャンルで新しい表情のチャットモンチーを見せてくれた。

これをラストアルバムでやってのけるのが、最高にロックだなと感じる。かっこよすぎるぞチャットモンチー。

 

収録曲の感想

非常に長くなりそうなので、全曲ではなく3曲に厳選してご紹介しようと思う。

どれも素晴らしく、甲乙のつけがたい名盤。曲順のとおりに聴くことをおすすめする。

チャットモンチー「誕生」収録曲

1. CHATMONCHY MECHA
作詞:チャットモンチー / 作曲:福岡晃子

2. たったさっきから3000年までの話
作詞:橋本絵莉子 / 作曲:チャットモンチー

3. the key
作詞:橋本絵莉子 / 作曲:チャットモンチー

4. クッキング・ララ feat. DJみそしるとMCごはん
作詞:橋本絵莉子、DJみそしるとMCごはん / 作曲:チャットモンチー

5. 裸足の街のスター
作詞:福岡晃子 / 作曲:チャットモンチー

6. 砂鉄
作詞:高橋久美子 / 作曲:チャットモンチー

7. びろうど
作詞:橋本絵莉子 / 作曲:チャットモンチー

誕生 (Bonus Track Edition)

誕生 (Bonus Track Edition)

  • チャットモンチー
  • ロック
  • ¥2000

 

たったさっきから3000年までの話

Mステで披露されて耳にされた方も多いであろうこの曲。

未来を憂いているのか、希望を抱いているのか、聞き手によって色を変える曲。サビが「ウォウウォウ」のみで構成される。

あなたがかなりおじいさんになる頃
どんな日本なのでしょう
ドラえもんのお気に入りの道具が
ダイソーに並んでたりするでしょうか
あいも変わらず地震大国で
北朝鮮とアメリカの狭間で
揺れているでしょうか
あなたは座り慣れた椅子で
そんなニュースを見てる
だけど眠る前にはふっと笑えるような
そんな思い出に囲まれているでしょうか

チャットモンチー「たったさっきから3000年までの話

 

かなりエッジの効いた歌詞でインパクト大。
サビの「ウォウウォウ」は泣いているようにも感じるし、なぜだか歓喜しているようにも感じる。

サウンドも途中からエレクトロの打ち込み電子音でテンポががらりと変化する。ピコピコサウンドが未来的だ。

現在と未来をつなぐ1曲。10年後とかにふと聞くとそうとうエモーショナルだろう。

 

砂鉄

砂鉄

砂鉄

  • チャットモンチー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

チャットモンチーの元ドラム、クミコン(高橋久美子)さん作詞のこの曲。

”作詞:高橋久美子 / 作曲:チャットモンチー”の字面を2018年の現在に見ることができたことに本当に感謝したい。

クミコンさんの世界観は健在で、文学的で読むだけでもかなり涙腺くる。

同じクラスだったら友達にはなってないだろうな
ジャンル違いのオタクでもプリント回すだけの関係さ

検索しても 君の気持ちは出てこない
肝心なことだけ おいてけぼりの世界で

地球と月と太陽は何億年 寄り添ってきただろう

好きでも嫌いでも好きさ
会っても会わなくても忘れない
ダメでも ダメダメでも許すよ
友達でもないのに

好きでも嫌いでも好きさ
雨の日も風の日も忘れない
メールなんてしなくても届くだろう
友達ではないけど

砂場に磁石入れたら
砂鉄だけ持ち上がるように
別の星に生まれていても
僕らは出会ったのだろうね

鏡の裏
色あせたバックステージパスは"2004"
今も鼻歌 歌いながら歩いてるよ

雨の8ビートに合わせて
月のミラーボール
見上げて

好きでも嫌いでも好きさ
会っても会わなくても忘れない
ダメでも ダメダメでも許すよ
どうせ嫌いにはなれない

嫌いで嫌いでも好きさ
一生会えなくても忘れない
ダメでも ダメダメでも許すよ
それだけ忘れないで

君は君のマネなんてしなくても
最初で最後の君だ
僕は僕のマネなんてしなくても
最初で最後の君だ

歌詞です。耳コピですが。

”ダメでも ダメダメでも許すよ”というフレーズが非常に心に残る。

恋の煙 (同期ver.) with 小出祐介 (Base Ball Bear)

恋の煙 [同期ver.] with 小出祐介 (Base Ball Bear)

恋の煙 [同期ver.] with 小出祐介 (Base Ball Bear)

  • チャットモンチー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

なぜだかトリビュートアルバムには参加していなかった、同期「Base Ball Bear」。

「たったさっきから3000年までの話」のアナログ盤に収録された曲がボーナストラックとしてアルバムにも収録されています。

「チャットモンチーメカ」としての色が強い今作の締めくくりにふさわしい原点回帰のサウンドと橋本絵莉子・小出祐介のツインボーカル。

そして何より友情。全力で走り抜けたチャットモンチーへの切なさ、寂しさの哀愁と、小出祐介なりの称賛みたいなものが歌声に透けて見えて鳥肌が立つくらいの名セルフカバー。

びろうどを聴き終えたあと、一呼吸おいてこの曲を聴いてほしい。必聴である。

 

チャットモンチーは「誕生」を通してステージがまたひとつ上がった。

全力で走り抜けたバンドの終わりはとても美しい。
解散後も根強い人気があるナンバーガール、ゆらゆら帝国なんかがそうかなーと思う。

最後だからこそ「チャットモンチーっぽくない」音楽を届けてくれたところに「チャットモンチーらしい多様性」をこれでもかと感じることができた。

完結作にして「誕生」。
ラストアルバムで生まれ変わったチャットモンチーの音楽は聞き手にとっては永遠で、きっと完結を迎えることはないだろう。ありがとうチャットモンチー。