「あいみょん」「吉澤嘉代子」がNHK「SONGS」出演して以降なにかと話題になるこのお二方。
タワレコに言った際も「あいみょん」と「吉澤嘉代子」で特設コーナーが作られていたのを見かけました。
お二人とも女性ソロシンガーの中でも特出して独特な世界観で持っていて、比較を受けたりしているのを見かけます。
悪い意味での比較というわけではなく、あいみょんが好きな人は吉澤嘉代子も好き、なんて方も少なくはないではないでしょうか。
でもこのお二方、一見似ている音楽のような感覚を覚えますが対極だと思うのです。
今回はそのことについて書いてみたいと思う。
※比較して優劣をつける記事ではありません。
…
まずは両アーティストの特徴から。
あいみょん

強いメッセージ性の歌詞
鋭いナイフのような歌詞で、強いメッセージ性を含む彼女の歌詞は聴いた人の心をえぐってくるんですよね(曲にはよりますが)
「生きていたんだよな」なんんか一見すると自殺した少女を肯定するかのような内容。
あいみょんにしか歌えない。
www.youtube.com「今ある命を精一杯生きなさい」なんて
綺麗事だな。
精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ
鳥になって 雲をつかんで
風になって 遥遠くへ
希望を抱いて飛んだ
ストレートな歌い方
ビブラートをあまりかけずに声に力を込めて歌っているように感じます。
言わば松任谷由実的な歌い方。
女性ボーカルにしてはやけに低音で鋭い歌詞も相まって、ますます曲のメッセージ性を高めます。
FM802「栞」に至っては男性ボーカルに混じって紅一点だけれど、一番声が低い。
www.youtube.com…
吉澤嘉代子

「余白」で語る物語性の高い歌詞
彼女の書く歌にはそれぞれに主人公が存在しており、その主人公は女の子の場合が多いです。
歌詞はその主人公の一部分を切り取っているに過ぎないのですが、人間像まで透けて見えてくる。この曲の主人公は「内気な女性なんだな」とか「素直になれない系女子なんだな」とか。余白で文章を伝える歌詞です。
彼女の歌の主人公は生きているんですよね。
それ故に、曲によっての振り幅がすごく、多様性に溢れている。
1曲を聴く度に小説を1冊読んでいるような感覚になります。
www.youtube.comヒーカップ唱法をいかした変則的な歌い方
ヒーカップ唱法という独特なしゃくり上げるような歌声で、歌へ統一性も持たせて曲の「主人公」に振り回されない無二の曲になります。
www.youtube.comこの「未成年の主張」なんかが如実に彼女の表現力が溢れていて、1番サビとラストサビの歌詞は一緒の「好きです」なのですがニュアンスが真逆に聴こえるんですよ。ほんとすごいな。
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吉澤嘉代子とあいみょんについて
- 聴く人間にストレートにぶつけてくる「あいみょん」
- 詞の余白をいかして間接的に伝わる「吉澤嘉代子」
と、自分の中では解釈しています。
こうやって比較しながら聴くと、両方の良さや新しい発見があって面白い。
個人的には対極のお二方だからこそ、コラボ曲なんかも出して欲しいなーとか思ってみたり。
結局言いたいことをまとめるとあいみょんだけではなく、吉澤嘉代子もぜひMステにだしてほしいって話。
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はじめまして。
SONGS、ボクも観ました。
吉澤嘉代子は娘とともによく聴いています。
確かにこの2人は対極ですね。
あいみょんと吉澤嘉代子の違い、ボクが思ったのは、あいみょんはメディアに消費されやすく、吉澤嘉代子は消費されにくい、ということです。
あいみょんの尖った部分はテレビ向きですよね。
センセーショナルに視聴者に突き刺さる。
その尖った部分に慣れてしまったら、メディアはまた別のトンガリを探すでしょう。
彼女は何も変わらずそこにいたとしても。
対して、吉澤嘉代子はテレビで1曲だけ流れても、共感するのはごく一部の人でしょう。
しかもそれは曲によって違うでしょうし。
アルバムを聴く、つまり吉澤嘉代子の短編集を読んでみて、初めて彼女の魅力がわかる。
メディアとしては取り上げづらいですよね。短編集を全部紹介する余裕はないし。
だから、SONGSのように、登校拒否だった女の子が今こうやって注目されてます、という側面だけになりますよね。
これが吉澤嘉代子があまりテレビに出てこない理由じゃないかと、勝手に思っています。
ただ、放っておかないアーティストも多くなってきたようで、次のNHKの朝ドラで、歌詞なしで歌っているようです。
主題歌なのか、劇中のBGMなのか分かりませんが、朝からお茶の間に彼女の声が流れるというのが、なかなかの快挙ですよね。